专利摘要:
本発明は、第一部品グループ(1)と第二部品グループ(2)を含んでおり、第一部品グループ(1)が第二部品グループ(2)に対して相対的に、軸(A)を中心に回転自在で支承されている角度測定システムに関するものである。第一部品グループ(1)は、軌道面(1.14)と角度スケール(1.21)を備えたリング(1.1)を有している。第二部品グループ(2)は、別の軌道面(2.14)を備えた別のリング(2.1)、および角度スケール(1.21)を走査するためのセンサ(2.2)を有している。軌道面(1.14、2.14)の間に転動体(3)が配設されており、そこで角度スケール(1.21)の書き込みを、軌道面(1.14、2.14)および/または転動体(3)の回転偏差に応じて、第一範囲(U1)における角度スケール(1.21)の幾何模様が第二範囲(U2)における角度スケール(1.21)の幾何模様とは異なるように行う。
公开号:JP2011514970A
申请号:JP2010550101
申请日:2009-01-28
公开日:2011-05-12
发明作者:ミッターレイター,ヨハン
申请人:ドクトル・ヨハネス・ハイデンハイン・ゲーエムベーハー;
IPC主号:G01D5-245
专利说明:

[0001] 本発明は、請求項1に記載の角度測定システムおよび、請求項10に記載の当該角度測定システムを製造する方法に関するものである。]
背景技術

[0002] この種の角度測定システムは、例えばシャフトのような機械部品の回転動作ないし回転位置を測定するために使用される。その場合に回転動作をインクリメンタルまたはアブソリュートで検知し、出力される測定値は、例えば一連の計数パルス、カウンタ値、あるいはコード信号である。当該角度測定システムは特に、エレクトロニクス部品の製造において所謂ピックアンドプレース装置で使用されるか、あるいは工作機械で回転動作を測定するために組み込まれる。機械部品の回転角を僅か数秒の角度精度で再現ないし繰り返し測定できることが、例えばピックアンドプレース装置では大きな意味がある。工作機械では、角度測定システムの測定結果において絶対精度が特に重要である。公知の角度測定システムは、相対的に互いに回転自在である部品を個別に支承するものである。]
[0003] 角度測定の精度は基本的に、角度スケールの品質とその偏心度により、そして支承の回転偏差ないしふらつきエラーにより影響を受ける。
公開公報DE3036005A1号において、角度測定システム用の角度スケールを製造する方法が開示されており、その方法では、レーザ光線によりコードディスク上にコードトラックを書き込む。書き込み時には既にそのコードディスクが、シャフトと接続されているので、コード模様を書き込む時にコードディスクは、既にシャフトに対して心出しされている。]
[0004] この公知の方法が有する欠点は、それにより製造された角度測定システムが最高の精度を達成せず、多くの用途にとっては十分に頑丈ではなく、更に比較的多くの空間を必要とすることである。]
発明が解決しようとする課題

[0005] 本発明の課題は、頑丈な角度測定システムおよびそれを製造するための方法を得ることであり、簡単な構造で非常に正確に作動するコンパクトな角度測定システムを実現できることを、殊に特徴とするものである。]
課題を解決するための手段

[0006] この課題を、請求項1に記載の角度測定システムにより解決する。それによれば角度測定システムには、第一部品グループ、第二部品グループ、およびセンサを含んでおり、そこで第一部品グループは、第二部品グループに対して相対的に所定の軸を中心に回転自在で支承されている。第一部品グループは、軌道面と角度スケールを備えたリングを有している。第二部品グループは、別の軌道面および角度スケールを走査するセンサを備えた別のリングを有している。第一および第二部品グループの軌道面の間に、転動体を配設している。角度スケールの書き込みは、軌道面および/または転動体の回転偏差に関係付けて、第一範囲にある角度スケールの幾何模様が第二範囲にある角度スケールの幾何模様とは異なるように行う。]
[0007] 即ち、角度測定システムの角度スケールの幾何模様は特に、角度測定システムの軌道面および/または転動体それぞれの個別寸法ないし寸法バラツキに関係付けられている。
角度スケールは、第一部品グループの構成要素に書き込まれており、その構成要素は別個の部品として、例えば目盛リングとしてリングと回転固定して接続していることがあるが、あるいは第一部品グループのリングの一体構成部品として構成していることもある。そして後者は、例えば角度スケールを直接、リングに書き込んでいる時に当て嵌まる。]
[0008] 第二部品グループのリングが半径方向で貫通する開口を有していると利点があり、それを通して角度スケールを書き込むことができる。そのとき、開口が第二部品グループのリングの軸方向外寸の1/3以下、特に1/5以下である軸方向長さを有するように、開口を構成していることがある。]
[0009] ついでに云えば軌道面は、角度測定システムの作動中に転動体が転がる面ないし軌道である。第一部品グループのリングの軌道面は、軸に平行に見ると凸状に形成されており、他方で第二部品グループのリングの軌道面は凹状となっている。]
[0010] 好ましい角度測定システム構造によれば、第一部品グループのリングが半径方向で内側にあり、よって内輪として呼ぶこともあり、他方で第二部品グループのリングは、このケースでは半径方向外側に配設しており、そして外輪として定義する。]
[0011] 角度スケールを目盛リングの表面側に配設していると利点がある。表面側という用語では、360°閉じているか又は円周面の一部のみを示す円筒状表面ないし円周面と解釈する。そして角度スケールは、方向要素を使って軸に平行に並んでいてもよい。]
[0012] 角度スケールは、異なった磁気極性を有する領域で構成していることが多い。この場合には、磁化された範囲が方向要素を使って軸に平行に並んでいるので、N極とS極が謂わば円周方向における磁気目盛線として交互に変化している。測定対象シャフトの絶対角度位置を、例えば角度スケールにより直接求める必要がある時には特に、多数のトラックで角度スケールを構成している場合もある。]
[0013] 角度スケールを基本的に軸方向に並べることに対する代替または補充として、角度スケールを半径方向の方向要素を使って並べていることもある。この場合には少なくとも角度スケールの一部を、第一部品グループの該当する要素に正面側で書き込むことになる。]
[0014] 本発明の別の構成では角度スケールを、磁化可能な材料で出来ている第一部品グループの構成要素、特に目盛リング上に書き込んでいる。更に利点をもたらす本発明の構成では目盛リングを、少なくとも1kA/mの保磁力を備えた硬質磁気材料で構成していることがある。保磁力が、10kA/m〜60kA/mの間、特に25kA/m〜45kA/mの間にあると利点がある。]
[0015] センサとしては例えば、MRセンサまたはホールセンサを使用することができる。
角度測定システムの特に良好な測定精度が得られるのは、第一部品グループと第二部品グループおよび転動体の構成により、第一部品グループと第二部品グループが、軸方向および/または半径方向で互いに隙間なしで配設されるようにしている時である。]
[0016] 第一および第二部品グループがそれぞれ二つの軌道面を有し、その間にそれぞれ転動体を配設していると利点がある。そして角度スケールおよび、中を通じて角度スケールを書き込みできる開口を、軸方向でこの軌道面の間に配設している。]
[0017] 本発明の別の構成によれば第二部品グループのリングは、塊の状態で構成しており、そして開口に対して円周方向でオフセットして、電子回路を備えたプリント基板を収容するための第一切り取り部を有している。]
[0018] 角度測定システムの構成を、その軸方向最大長さが角度測定システムの最大外側半径の40%以下、特に30%以下であるようにしていると利点がある。更に角度測定システムが、測定対象シャフトを収容するために比較的大きな開口を有していると利点があり、そのとき開口の半径が、角度測定システムの最大外側半径の少なくとも50%、特に少なくとも60%であると利点がある。この開口は例えば、内輪の内径により限界が決まり、そして他方で外輪の外側半径が、角度測定システムの外側半径を示す。]
[0019] 更に、請求項10に記載の方法により課題を解決する。そこでは方法ステップとして、まず両部品グループのリングを製造し、このそれぞれに少なくとも一つの精細加工した軌道面をつくる。その後に、第一リングの軌道面を第二リングの軌道面に対向して置いて、そして転動体を両軌道面の間に配設するという方法で組み立てを行い、それにより、第一部品グループと第二部品グループが軸方向で互いに隙間なしで配設されているようにする。その後にリングを、目盛作成装置の互いで相対的に回転可能な構成要素−例えばステータブロックとシャフト−に固定する。次の方法ステップにおいて、第一部品グループの構成要素に角度スケールを書き込む。このステップでは目盛作成装置にあるリングが、互いに相対的に軸を中心に回転する。]
[0020] 第二部品グループのリングに、特に半径方向を向いた開口を加工していると利点がある。そして、第一部品グループの該当構成要素への角度スケールの書き込みを、この開口を使用して行う。]
[0021] 角度スケールは、インクリメンタルの角度位置情報のみを読み取りできる、或いはそうではなく補充または代替として、アブソリュートの角度位置を読み取りできるように対応していることもある。]
[0022] 本発明の別の構成では、異なって磁気極性化された領域で構成する角度スケールを書き込むために、開口に磁気書き込みヘッドを挿入し、そして角度スケールを書き込む。角度スケールを書き込む第一部品グループの構成要素が、硬質磁気材料で出来ていると利点がある。]
[0023] 後に角度スケールを書き込む第一部品グループの構成要素、特に目盛リングを、組み立て時に、即ち角度スケールを書き込む前に、第一部品グループのリングに組み付ける場合がある。特にその構成要素を、リングの外周に組み付けることがある。]
[0024] 軌道面を、研磨、ホーニング、またはラッピング工程を使って加工すると利点がある。
利点のある方法では、第一部品グループ、第二部品グループ、転動体を組み合わせる時に、リング間に軸方向および/または半径方向の予圧を設ける。]
[0025] 本発明の別の視点によれば、角度測定システムには第一部品グループおよび第二部品グループを含んでおり、そこで第一部品グループを、第二部品グループに対して相対的に軸を中心に回転できるように支承している。更に第一部品グループは、軌道面と角度スケールを備えたリングを有している。第二部品グループは、角度スケールを走査するセンサおよび、センサの走査により発生するセンサ信号を演算する電子回路を備えたプリント基板を有している。加えて第二部品グループは、別の軌道面が配設されている塊状態のリングを含んでおり、そしてプリント基板を収容するための第一切り取り部を有している。第二部品グループは更に、電気導線を収容するために第二切り取り部を有している。電気導線はセンサから間隔をおいて配設しており、センサを電子回路と電気的に接続している。]
[0026] 本発明の別の構成では、第二部品グループのリングにおいて、軸に対して平行な方向にある第一切り取り部の長さが、円周方向にある第一切り取り部の長さと較べて大きい。特に軸に対して平行な方向にある第一切り取り部の最大長さは、円周方向にある第一切り取り部の最大長さより大きい。]
[0027] 第二部品グループのリングが有する軸方向の外寸が、軸に対して平行な方向で第二部品グループのリングにある第一切り取り部の長さと較べて、少なくとも1.5倍大きいと利点がある。特に当該リングの軸方向外寸は、軸に対して平行な方向で第二部品グループのリングにある第一切り取り部の長さと較べて、少なくとも1.75倍または少なくとも2倍大きくしていることがある。]
[0028] 第二部品グループのリングが、センサを収容するために第三切り取り部を有していると利点がある。第一部品グループ、第二部品グループ、転動体を組み立てる前に−特に組み立て前以外にはなく−センサを、第二部品グループに組み付けできると利点がある。特に電気導線も第二部品グループに、第一部品グループ、第二部品グループ、転動体の組み立て前に既に組み付けることもある。]
[0029] 角度測定システムが障害に強い構造という観点で特に、第二部品グループが金属製リングとして、特に鋼製リングとして構成されていると利点がある。
本発明の更なる構成では、第一切り取り部の長さが第二切り取り部の長さと較べて、それぞれ軸に対して平行な方向に関して大きい。このことは特に、第二切り取り部の最大長さそれぞれに当て嵌まる。]
[0030] 電気導線は、異なった外寸を備えた断面、例えば矩形断面を有していることがあり、その矩形断面は当然ながら、外寸として異なった二つのエッジ長さを有している。そのとき最大外寸を軸に平行な方向に配設している。同じ考え方を、例えば楕円断面を備えた導線にも適用することができる。]
[0031] 第一切り取り部は、プリント基板を半径方向、特に軸に向かう方向で第一切り取り部に挿入できるように構成していることがある。そして特に第一切り取り部が、第二部品グループのリングの外周に開口を有している。更に第三切り取り部の構成を、軸から離れる方向で半径方向外向きにセンサを第三切り取り部に挿入できるようにしていることがある。そして対応して第三切り取り部が、第二部品グループのリングの内周に開口を有していることがある。]
[0032] 本発明による角度測定システムおよび本発明による方法の利点ある実施形態は、請求項1ないし10に従属する請求項に記載の対応方法から分かる。
本発明による角度測定システムおよび方法の別の利点および詳細は、実施例について添付の図面を使った以下の説明から得られる。]
図面の簡単な説明

[0033] 角度測定システムの部分断面外観図。
角度スケールを備えた角度測定システムリングの上方部分外観図。
角度測定システムの断面図。
角度測定システムの一部の上方外観図。
角度測定システムの一部範囲の側面外観図。]
実施例

[0034] 図1において、本発明による角度測定システムには、第一部品グループ1と第二部品グループ2を含んでおり、例示する実施形態では第一部品グループ1をロータとして、そして第二部品グループ2をステータとして使用する。第一部品グループ1にはリングを含んでおり、例示の実施形態で内輪1.1と表す。第二部品グループ2に割り当てられる別のリングを、対応してここでは外輪2.1と呼ぶ。] 図1
[0035] 角度測定システムを製造する新しい方法では、まず内輪1.1および外輪2.1を製造する。最初に輪郭形状を、削り屑を出す方法で比較的大まかに削り出す。外輪2.1の軸方向外寸Z(図4bを参照)は、例示の実施形態では70mmである。さらに外輪2.1には半径方向に向いた開口2.15を、ここでは円筒状穴の形態で加工する。ここでは開口2.15の軸方向長さzないし穴の直径が10mmであるので、即ち、ここで割合z/Z=1/7が得られる。加えて、この製造段階では外輪2.1に、3つの小空間ないし3つの切り取り部2.11、2.12、2.13を含む中空空間を加工する。そこでは半径方向で最も外側にある切り取り部2.11が、最大の容積を有している。続いて内側にある切り取り部2.12が、隣接する二つの切り取り部2.11と2.13を繋いでいる。] 図4b
[0036] 続くステップにおいて内輪1.1と外輪2.1それぞれに、ラッピング工程により精細加工した軌道面1.14、2.14をつくる。
そして続く一連の組み立てにおいて、まず電気導線2.4、ここではフレキシブルケーブルがついたセンサ2.2、例えばMRセンサを外輪2.1に組み込む。電気導線2.4は矩形形状の断面を有しており、従って異なった外寸B、dとなっている。そこで厚みdは幅Bと較べると比較的小さい。組み立てでは、電気導線2.4を外輪2.1の内側から第三切り取り部2.13の中に挿入し、そのとき電気導線2.4で大きい方の外寸Bは、軸Aに平行な方向に配設している。その後にセンサ2.2と電気導線2.4を半径方向外向きに移動して、センサ2.2が第三切り取り部2.13の中に位置すると共に、電気導線2.4が第二切り取り部2.12を通過して第一切り取り部2.11に突出するようにする。即ち、センサ2.2を軸Aから離れて行く方向で切り取り部2.11に挿入できるように、第三切り取り部2.13を対応して構成している。]
[0037] 次に、電気導線2.4の端部を半径方向外向きに引き出すことにより、これが外輪2.1の外側に来る。そしてこの位置でこの電気導線2.4の端部を、プリント基板2.3にある電気カプラ2.32と接続する。プリント基板2.3上には多数の電子部品、特にセンサ2.2の信号を演算する電子回路2.31を備えられている。]
[0038] 第一切り取り部2.11は、半径方向外方に向かって開いている、即ち、プリント基板2.3を軸Aに向かう方向で切り取り部2.11の中に挿入できるように構成している。即ち、それに対応してプリント基板2.3を第一切り取り部2.11に挿入し、そして第一切り取り部2.11の中で固定する。そのときプリント基板2.3は、これが軸Aに対して平行になるような方向にする、即ち、プリント基板2.3の平坦面が軸Aに平行である。]
[0039] その後、内輪1.1の外周に目盛リング1.2を取り付ける。この目盛リング1.2は硬質磁性材料、ここでは約38kA/mの保磁力を有する鉄・コバルト・クロム合金で出来ている。この段階で目盛リング1.2は、角度スケール2.11ないし目盛模様を有していない。]
[0040] その後に、目盛リング1.2を付けた内輪1.1と外輪2.1および転動体3を組み合わせて、転動体3が二つの軌道面1.14、2.14の間に配設されるようにする。内輪1.1、転動体3、外輪2.1の幾何的な寸法に基づき、内輪1.1と外輪2.1の間には半径方向と軸方向の予圧が生まれる。それにより、第一部品グループ1が第二部品グループ2に対して相対的に、軸Aを中心に回転できる配置ができ、そこでは部品グループ1、2が軸方向と半径方向の予圧により、軸方向と半径方向で互いに隙間なしで配設されている。]
[0041] 第一切り取り部2.11においてエレクトロニクス回路2.31を備えたプリント基板2.3が、塊の状態である外輪2.1により取り巻かれていることにより、電磁障害に対して最適の保護が得られる。第二切り取り部2.12にある電気導線2.4および第三切り取り部2.13にあるセンサ2.2にも、同じことが当て嵌まる。この関連において注目すべきことは、外輪2.1、転動体3、内輪1.1を精密に加工することにより、外輪2.1と内輪1.1間で得られる隙間が最小になり、それが電磁障害に強いことにポジティブに作用することである。電磁障害に強いことを更に向上するために、カバーを使って、特に金属カバーを使って、第一切り取り部2.11を外側で封止してもよい。更に第一切り取り部2.11を、場合により第二および第三切り取り部2.12、2.13も、適切な鋳込み材料を使って充填してもよい。角度測定システムと後続の電子部品装置間を電気的に接続するためのケーブルの取り出しは、例えばカバーにある穴を通して行うことができる。]
[0042] そこまで組み立てたユニットを、ここで目盛作成装置に固定する。目盛作成装置は、目盛リング1.2に角度スケール1.21(図2)を書き込むために使用する。目盛作成装置にはシャフトおよび、磁気書き込みヘッドを固定しているステータブロックを含んでいる。ステータブロックおよびシャフトは、空気軸受を使用して互いに相対的に回転自在である。更に目盛作成装置には、ステータブロックに対してシャフトの角度位置を正確に特定するために使用する遙かに正確な角度測定装置が付属している。] 図2
[0043] 角度スケール1.21を書き込む前にまず、内輪1.1を回転しないようにして目盛作成装置のシャフトに固定する。外輪2.1も同様にステータブロックに固定する。この取り付け状態において結果として、シャフトの1回転が、内輪1.1の1回転、それにより目盛リング1.2の1回転をもたらす。]
[0044] その後、開口2.15の中に磁気書き込みヘッドを挿入する。そして多数の(見えない)磁気目盛線で構成する角度スケール1.21を、直接、目盛リング1.2の表面側に書き込む。そこでは書き込みヘッドに該当電流をステップ的に流すことにより、軸Aに基本的に平行な目盛線を角度スケール1.21として表面側に作成し、N極とS極が円周に沿って交互変化する。そのとき各目盛線は半径方向で極性化されている。例示している実施形態では目盛線中央の間隔が、円周方向で200μmである。目盛リング1.2の表面側に各目盛線を作成した後にシャフトを最小限で更に回転させ、それにより次の目盛線を書き込むことができる。即ち、磁化ステップそれぞれの間に目盛リング1.2を、目盛作成装置の角度測定装置によりコントロールして、軸Aを中心にして更に旋回回転する。内輪1.1、外輪2.1、転動体3が遙かに精密に加工されているにも拘わらず、その配設は理想的な形状から勿論、まだ偏差を有している。相当してその回転偏差が、角度スケール1.21において円周方向で異なった幾何模様となる、というのは、最終的な支承に相当する取り付け状況で、目盛リング1.2上の角度スケール1.21が書き込まれていると共に、配設が半径方向と軸方向で予圧されているからである。よって、例えば偏心またはふらつき誤差のような回転偏差のために、角度スケール1.21ではU1範囲にある幾何模様がU2範囲にある模様とは違っている、厳密に云えばその時の円周上の点にある局部的な回転偏差に関係付けられている。模様が異なっていることは、結果として目盛線の間隔が異なっていること、あるいは軸Aに対する目盛線の傾斜が異なっているということになることがある。精度基準が高いために、個別範囲の模様におけるこの差異は比較的小さい。しかしながら、角度測定システムの測定精度向上に関係する。]
[0045] 角度スケール1.21を書き込んだ後に、第一および第二部品グループ1、2で構成する事前組み立てされたユニットを目盛作成装置から取り外すことができる。
角度測定システムの機械的な剛性が遙かに高いことにより、一方では外輪2.1と内輪1.1間の隙間が最小にできることから測定結果が改善され、他方でそれによりセンサ2.2と目盛リング1.2間で小さく常に一定の走査間隔を実現できるので、信号品質の向上が達成可能である。このような測定により初めて、円周方向で300μm以下、特に250μm以下または200μm以下の目盛線中央間の間隔を有する磁気角度スケール1.21を、高分解能で読み取ることが可能である。]
[0046] 角度測定システムの高い機械的剛性を達成するためには、切り取り部2.11、2.12、2.13および開口2.15の特別な構成が基本的に貢献しており、それを図4aと4bで示している。まず開口2.15を、その長さzが外輪2.1の軸方向長さZと較べて相対的に小さくなる寸法にした。更に、第一および第二切り取り部2.11、2.12を、円周方向におけるその長さU、uそれぞれが、その軸方向長さH、hよりも小さい、即ち、U<H、u<hとなるように構成している。特に、外輪の第一切り取り部2.11は、軸Aに対して平行な方向でその最大長さHを有している。更に外輪2.1は、軸Aに対して平行な方向に関して第一切り取り部2.11の長さHが、第二切り取り部2.12の長さhと較べて大きくなる(H>h)寸法になっている。更に第一切り取り部2.11の長さUが円周方向に関して、第二切り取り部2.12の長さuより大きい(U>u)。] 図4a
[0047] 当該角度測定システムは、測定すべきシャフトに使用者が簡単に取り付けできるにも拘わらず遙かに精確な角度位置を送出する独立ユニットとなっている。角度測定システムが遙かに精密に構成されていることにより、バランスカップリングを廃止できる。]
[0048] 角度測定システムの作動時にはセンサ2.2が、センサ2.2に対向した位置にある角度スケール1.21の極に対応して、位置に従った電流ないし電圧を送出する。この電流ないし電圧を電子回路2.31で処理し、最後にデジタル化する。そしてデジタル信号は角度測定システムから、続く電子機器に更に送られ、そこではデジタル化により十分に障害に強いデータ伝送が可能になる。]
[0049] 内蔵する構成により当該角度測定システムは更に、その外寸に関して非常にコンパクトであり、特にその軸方向最大長さZが遙かに小さい。例示している実施形態では軸方向長さZが、最大外側半径の約25%に過ぎない。開示している構造により更に、測定対象となる大きなシャフト直径に適した高価値の角度測定システムが得られる。よって、ここで例示している角度測定システムは、対応した開口を有しており、その内側半径は最大外側半径の約66%となっている。]
[0050] 1 第一部品グループ
1.1内輪
1.14軌道面
1.2目盛リング
1.21角度スケール
2 第二部品グループ
2.1外輪
2.11切り取り部
2.12 切り取り部
2.13 切り取り部
2.14 軌道面
2.15 開口
2.2センサ
2.3プリント基板
2.31エレクトロニクス回路
2.32電気カップラー
2.4電気導線
A 軸
B外寸、幅
d 外寸、厚み
Z 軸方向外寸
z軸方向長さ]
权利要求:

請求項1
角度測定システムにおいて、第一部品グループ(1)と第二部品グループ(2)を含んでおり、第一部品グループ(1)が第二部品グループ(2)に対して相対的に、軸(A)を中心に回転自在で支承されており、そして第一部品グループ(1)が、軌道面(1.14)と角度スケール(1.21)を備えたリング(1.1)を有しており、第二部品グループ(2)が、別の軌道面(2.14)を備えた別のリング(2.1)、および角度スケール(1.21)を走査するためのセンサ(2.2)を有しており、軌道面(1.14、2.14)の間に転動体(3)が配設されており、そこで、角度スケール(1.21)の書き込みを、軌道面(1.14、2.14)および/または転動体(3)の回転偏差に応じて、第一範囲(U1)にある角度スケール(1.21)の幾何模様が第二範囲(U2)にある角度スケール(1.21)の幾何模様とは異なるように行う、ことを特徴とする角度測定システム。
請求項2
請求項1に記載の角度測定システムにおいて、第二部品グループ(2)のリング(2.1)が、半径方向に貫通する開口(2.15)を有しており、それを通じて角度スケール(1.21)を書き込み可能である、ことを特徴とする角度測定システム。
請求項3
請求項1又は2に記載の角度測定システムにおいて、角度スケール(1.21)が、方向要素を使って軸(A)に平行に並んでいる、ことを特徴とする角度測定システム。
請求項4
請求項1〜3のいずれかに記載の角度測定システムにおいて、第一部品グループ(1)と第二部品グループ(2)が軸方向で互いに隙間なしで配設されるように、第一部品グループ(1)と第二部品グループ(2)および転動体(3)を構成している、ことを特徴とする角度測定システム。
請求項5
請求項1〜4のいずれかに記載の角度測定システムにおいて、第一部品グループ(1)と第二部品グループ(2)がそれぞれ二つの軌道面(1.14、2.14)を有し、その間にそれぞれ転動体(3)を配設しており、角度スケール(1.21)および開口(2.15)を、軸方向でこの軌道面(1.14、2.14)の間に配設している、ことを特徴とする角度測定システム。
請求項6
請求項1〜5のいずれかに記載の角度測定システムにおいて、角度スケール(1.21)を、異なった磁気極性を有する範囲で構成している、ことを特徴とする角度測定システム。
請求項7
請求項6に記載の角度測定システムにおいて、センサ(2.2)を、MRセンサまたはホールセンサとして構成している、ことを特徴とする角度測定システム。
請求項8
請求項6または7に記載の角度測定システムにおいて、角度スケール(1.21)が、第一部品グループの構成要素(1.2)に書き込まれており、そして構成要素が硬質磁気材料で出来ている、ことを特徴とする角度測定システム。
請求項9
請求項1〜8のいずれかに記載の角度測定システムにおいて、第二部品グループ(2)のリング(2.1)が、電気導線(2.4)を収容するために第二切り取り部(2.12)を有しており、そこで導線(2.4)が、センサ(2.3)から間隔をおいて配設している電子回路と、センサ(2.2)を電気的に接続している、ことを特徴とする角度測定システム。
請求項10
第一部品グループ(1)と第二部品グループ(2)を含む角度測定システムを製造する方法において、第一部品グループ(1)が第二部品グループ(2)に対して相対的に、軸(A)を中心に回転自在で支承されており、第一部品グループ(1)がリング(1.1)を有し、第二部品グループ(2)が別のリング(2.1)とセンサ(2.2)を有しており、それぞれ少なくとも一つの精密加工された軌道面(1.14、2.14)をつくるリング(1.1、2.1)を製造するステップ、第一リング(1.1)の軌道面(1.14)を第二リング(2.1)の軌道面(2.14)に対向して置いて、そして転動体(3)を両軌道面(1.14、2.14)の間に配設するという方法で角度測定システムの組み立てを行い、それにより、第一部品グループ(1)と第二部品グループ(2)が軸方向で互いに隙間なく配設されているようにするステップ、目盛作成装置の互いに相対的に回転自在の構成要素に、リング(1.1、2.1)を固定するステップ、第一部品グループ(1)の構成要素(1.1、1.2)に角度スケール(1.21)を書き込むステップであって、このステップでは、目盛作成装置にあるリング(1.1、2.1)が互いに相対的に軸(A)を中心に回転するものであるステップ、を含むことを特徴とする製造方法。
請求項11
請求項10に記載の角度測定システムを製造する方法において、第二部品グループ(2)のリング(2.1)を製造する時に開口(2.15)を加工し、その開口(2.15)を使用して角度スケール(1.21)を、第一部品グループ(1)の構成要素(1.1、1.2)に書き込む、ことを特徴とする製造方法。
請求項12
請求項11に記載の角度測定システムを製造する方法において、開口(2.15)に磁気書き込みヘッドを挿入し、そして異なった磁気極性を有する領域を構成する角度スケール(1.21)を書き込む、ことを特徴とする製造方法。
請求項13
請求項10〜12のいずれかに記載の角度測定システムを製造する方法において、角度スケール(1.21)を書き込む第一部品グループ(1)の構成要素(1.1、1.2)が、硬質磁気材料で出来ている、ことを特徴とする製造方法。
請求項14
請求項10〜13のいずれかに記載の角度測定システムを製造する方法において、角度スケール(1.21)を書き込む第一部品グループ(1)の構成要素(1.2)を、組み立て時に角度スケール(1.21)を書き込む前に、第一部品グループ(1)のリング(1.1)に取り付ける、ことを特徴とする製造方法。
請求項15
請求項10〜14のいずれかに記載の角度測定システムを製造する方法において、第一部品グループ(1)、第二部品グループ(2)、転動体(3)の組み立て時に、リング(1.1、2.1)間に半径方向および/または軸方向の予圧を付与する、ことを特徴とする製造方法。
請求項16
請求項10〜15のいずれかに記載の角度測定システムを製造する方法において、第一部品グループ(1)、第二部品グループ(2)、転動体(3)の組み立て前に、センサ(2.2)を第二部品グループ(2)に取り付ける、ことを特徴とする製造方法。
請求項17
請求項10〜16のいずれかに記載の角度測定システムを製造する方法において、角度スケール(1.21)を、軸(A)に対して平行な方向要素を使って書き込む、ことを特徴とする製造方法。
請求項18
請求項10〜17のいずれかに記載の角度測定システムを製造する方法において、軌道面を、研磨、ホーニング、またはラッピング工程を使って加工する、ことを特徴とする製造方法。
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